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2023 デビスカップ by Rakuten ワールドグループ1部プレーオフ
「日本対ポーランド」- 2023/2/5 #4 

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日本が4-0でポーランド下す、9月のWG1部進出

【2月5日 第2日】
日本が前日のシングルス2試合に続き第1試合のダブルスでも白星を挙げ、3連勝でポーランド戦の勝利を決めた。ダブルスではマクラクラン勉(ダブルス世界79位)/綿貫陽介(同1269位)組が、ヤン・ジェリニスキ(同15位)/ウカシュ・クボット(同251位)組に逆転勝ちした。今季からデ杯の指揮を執る添田豪監督は、初采配を白星で飾った。日本の勝利が決まったためこの日のシングルスは1試合となり、メンバー交代で出場した内田海智(シングルス世界196位)がマクス・カスニコフスキ(同383位)を下し、日本は4連勝で対戦を終えた。日本は今年9月のワールドグループ(WG)1部に進み、ポーランドはWG2部に回る。WG1部では対戦の勝者がデ杯ファイナルの出場権がかかるファイナル予選に進出する。

[ダブルス]
○マクラクラン勉/綿貫陽介 4-6,7-5,7-6(2) ●ヤン・ジェリニスキ/ウカシュ・クボット

■第1セットはポーランドペアが強さを発揮した。この1月に全豪の男子ダブルスで準優勝したジェリニスキが大胆な動きと伸びのあるサーブでポイントを稼ぎ、立ち上がりに硬さがあった日本ペアはセットを失った。最大の分岐点は第2セット第9ゲームだった。マクラクランがダブルフォールトを3つ続けて、0-40となる。ポーランドのフィルステンベルク監督が「ミニマッチポイント」と表現したほどの大ピンチだ。

■「ちょっとリズムが悪いから、時間をとろうかなと思った」と綿貫がマクラクランに歩み寄る。わずか数10秒のインターバルで、マクラクランが集中力を取り戻した。「ファーストサーブのスピードを落とし、スピンをかける」と修正。これで相手がリターンのタイミングを狂わせ、ピンチを切り抜けた。1ゲームで主導権が移動するほどテニスは単純な競技ではないが、この数ポイントがきっかけになったのは間違いない。6-5からのクボットのサービスゲームで初めてブレークに成功、1セットオールに追いつき、日本ペアは息を吹き返した。

■第3セットは先にサービスゲームを落とし、重苦しい雰囲気で進んだが、3-4からのクボットのサービスゲームでブレークバック。綿貫、マクラクランともリターンで頑張り、ネットに詰めたポーランドペアに攻撃的な突き球で対抗した。タイブレークでも勢いは止まらない。最後はマクラクランがボレーを決め、2時間30分の熱戦にピリオドを打った。

■綿貫はダブルス世界ランキング1269位だが、ポーランドのM.フィルステンベルク監督が「コートにいた4人で、彼が一番良かったのではないか。リターンがとてもよかった」と絶賛する出来だった。マクラクランはデ杯で過去1勝7敗と苦戦していたが、ダブルスで軸となる選手であるのは間違いない。添田監督は、ひと皮むければ、と期待を込めて送り出し、マクラクランは期待に応えた。「特にダブルスで終われたのは、チームにとってもすごく大きな意味を持つ。期待していた勉が最後を締められたのは、彼の今後の成長になる。僕にとっても一番うれしい瞬間だったので、今日の1勝は一生忘れられない試合になった」。新監督がデビュー戦勝利の味を噛みしめた。
(秋山 英宏)

[シングルス第3試合]
〇内田海智 6-2,7-5 ●マクス・カスニコフスキ

■内田海智
「ダブルスで決めてくれて僕に回ってきた。コートでは持ち味のパワーテニスを表現しようと思っていたが、最初から最後までそれができたと思う。(試合前の)控室で絶対に4-0で締めてくれとプレッシャーをかけられた。そのおかげで試合に集中して入れた」

■日本の添田豪監督
「全員が勝利できたことが一番うれしい。最高の結果だった。相手のシングルスの(ランキング上位)二人が出ないとなり、勝たないといけないとプレッシャーになった。ただ、負けるイメージはなかった。(次戦のワールドグループに向けて)まだ白紙だが、今回のメンバーが基本線。錦織圭が復帰して間に合えば、経験は誰よりもすごいので、チームに入ってほしい」

■ポーランドのM.フィルステンベルク監督
「ダブルスは6-4、4-4で0-40とリードしたが、チャンスを生かせず負けてしまった。とても痛い思いをした。残念だが仕方がない。日本チームにおめでとうを言いたい。ホーム開催で観客に助けられたにせよ、とても良い勝利だったと思う」
(谷 祐一)

デビスカップ by Rakuten 
ワールドグループ1部プレーオフ
「日本対ポーランド」

開催日:2023年2月4日(土)・5日(日)
会場:ブルボンビーンズドーム

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